アンティークの着物と一言で申しましても、アンティーク(古美術品・骨董品の意味)というぐらいですから、作られてからかなり長い年月が経っておりますし、その状態もお品物によって本当に様々です。
生地の状態が良くシミもほとんどないような奇跡的な状態のアンティーク着物も稀にありますが、そのようなアンティーク着物は、目ざとい業者さんがすでに手に入れてしまっていることがほとんどなので、販売価格もそれなりに高額になっていることがほとんどで、手頃な価格でそのようなアンティーク着物を手に入れる機会はもうあまりないのが現状だと思います(お祖母さんが持っていた物を譲り受けたとかならまた別の話になります)
そんなアンティーク着物ですが、年月が経っているということで、シミがあった場合、シミ自体の落ちにくさだけではなく、生地の劣化による染み抜き・クリーニング作業自体の難しさという問題があります。
アンティークの着物は、生地そのものが劣化している場合がある
染み抜きやクリーニングは、着物の生地の状態が良くない時に作業を行うと、生地の劣化や破損のリスクが非常に高くなります。
アンティーク着物はそのようなリスクを常に抱えているということを、まずはご理解いただければと思います。
アンティークの着物は、生地が劣化していることが多い
このアンティークのお着物も、生地があまり良くない状態でしたので、染み抜きもかなり気を遣う作業となりました(実際、有名な関東の他店様に依頼したところ、染み抜き出来るという話でずっと預けていたそうなのですが、一年以上経ってから結局は修復困難として返却になったそうです)
生地に穴があいては元も子もないので、出来る限り生地を傷めないように慎重に作業を進めたところ、染み抜き前に比べてシミをかなり目立たなくすることが出来ました。
生地の状態などを拝見して困難という診断になる場合もございますが、もしアンティーク着物の古いシミにお困りなら、一度お気軽にご相談くださいませ。
【参考価格】画像部分のシミの染み抜き 10,000円程度(税別)
(※注※染み抜きは生地の素材・色合い、シミの濃さなどによって金額が変わってきます。あくまで一例の参考価格としてお考えください。クリーニングその他加工は別途料金がかかります。)