なをし屋の、本当に綺麗にするための洗い方

着物クリーニング・染み抜き

着物をお手入れするお店は、ネットで検索すると数え切れないくらいたくさんのお店があります。

そのようなたくさんのお店を調べた時に、皆さんが不思議に思われることがあるかと思います。

着物クリーニング料金は、なぜ、お店によって料金が様々なのか?

着物のクリーニングって、お店によって料金に上下の開きが結構あるかと思います。

もし全く同じ作業と仕上げをしているのであれば、普通に考えて、料金が安い方が良いですよね。

話は少し変わりますが、「手間賃仕事」という言葉はご存知でしょうか?

その文字からも想像出来るように、人の手で手間暇かけた作業工程が必要で、その手間に応じた料金をいただく仕事のことです。

着物のクリーニングや染み抜きという仕事は、まさにこの「手間賃仕事」で、かけた手間の分の料金をいただくことが、売り上げの全てです。

ではなぜ、同じく手間をかける手間賃仕事なのに、他店よりも安く出来るお店があるのでしょうか?

大規模な製造業などでよく言われるような、企業努力や効率化でしょうか?

確かに、それである程度のコストダウンは図れますが、ほぼ全てが手作業の着物クリーニングの場合、大幅な効率化は難しいですね。

では、最新の機械を導入して、効率化を成功させたからでしょうか?

着物クリーニングや染み抜きは、機械化出来る部分はほとんどありません。

では、激安料金のお店は、どうやって利益を得ているのでしょうか・・?

ここまで読んでくださった方は、もう既にお気づきの方も多いかと思います。

そう、まことに悲しい事実ですが、そういうことなんです。

手間賃仕事である着物クリーニングで、激安とも言えるような料金で利益を得るには、お着物を綺麗にするためにかける手間を省くしかないんです。

なをし屋の着物クリーニングと他店との大きな違い

では、なをし屋の手間暇を惜しまない本物の着物クリーニングと、他店の、綺麗にするための大切な手間を省いた着物クリーニング、その違いはどのようなものかをお話したいと思います。

「着物をクリーニング(丸洗い)に出したのに、衿や袖口の汚れがイマイチ落ちてなかった。」そんな悲しい経験をされた方はいらっしゃいませんか?

着物を綺麗にするためのクリーニングなのに、なぜこんなことが起きてしまうのでしょうか?

その疑問に対する答えがあります。 それは、「下洗い」という作業の有無です。

着物を着用された際は、衿と袖口がどうしても汚れてしまいます。汚れの原因は、ファンデーションや皮脂汚れ、汗など・・・

これらの汚れのうち、汗以外は、軽いものであれば、丸洗いだけでも落ちるのですが、ある程度以上に濃い目に付くと、部分的に圧力をかけて汚れを落とす必要がありますので、単に全体を洗うだけでは汚れが残ってしまうのです。

さらに、汗の場合、クリーニングだけではほぼ落ちないのです。

当店を含め、着物のクリーニングに誇りを持っている業者は、上記のことを熟知していますので、クリーニングを行う前に、手作業で汚れや汗を落としておきます。それが、「下洗い」の作業です。

この作業を行なっておくと、汚れが残りませんし、汗による経年劣化もかなり起こりにくくなります。

お着物の衿や袖口の汚れがほとんど落ちずに仕上がってくる業者は、お着物を業務用の洗濯機に放り込んでボタンを押して、あとはアイロンをかけているだけです。

これだけでも、当店といい加減な加工をしている店との大きな違いですが、当店は、クリーニングの洗いの方法そのものにも他店との大きな違いがあります。

なをし屋の着物クリーニングは、なんと、3回洗います

皆さんは、着物のクリーニングの洗いはどんな機械で行うか、ご存知でしょうか?

かなり大雑把な表現ではありますが、現在の家庭用洗濯機の主流であるドラム式洗濯機、アレを巨大にした感じの機械で、水ではなく、着物専用のクリーニング溶剤液で洗っています。

これまた大雑把な物言いですが、洗い方そのものにおいては、どのお店も大差ないと思います。

では、当店と他店との違いとは、いったい何なのでしょうか? ここからが重要です。

実は、当店の着物クリーニングは、全国的にもかなり希少な洗いの方式の、「三浴式」というクリーニングの方式を行なっております。

三浴式という方式は、文字から察してくださった方もいらっしゃると思いますが、クリーニングの工程において、溶剤液をフィルターで濾過した綺麗な物に入れ替えながら合計3回も洗って、着物の汚れを綺麗に落とす、従来の方式よりも綺麗に洗える着物クリーニングなのです。

以下に、三浴式の詳しい工程をご説明いたします。

まず一浴目は、予洗といわれる作業になります。
一浴目の予洗という工程においては、全体の汚れを溶剤中に溶かしだすことを目的としています。
この段階でもほとんどの汚れは落ちていくのですが、これだけではまだ当店の基準には届きません。

次のニ浴目は、本洗といわれる作業になります。
一浴目で汚れを浮かした後は、ニ浴目で新しい溶剤液にて濾過フィルターを通しながら洗うことで、浮き出た汚れのみならず、イヤな臭いなども除去していきます。

最後の三浴目は、仕上げ洗いといわれる作業になります。
ニ浴目で汚れを全て除去した後は、三浴目でまた新しいクリーニング溶剤液に入れ替え、最終的に綺麗にするための仕上げの洗いを行います。

以上が、当店の着物クリーニングと一般的な着物クリーニングとの大きな違いとなります。

では、一般的な着物クリーニングは、いったいどのような洗い方をしているのでしょうか?

当店の着物クリーニングが三浴式という希少な方式であることはご説明いたしました。

では、一般的な着物クリーニングの洗い方はというと、ほとんどのお店が一浴式、つまり、同じクリーニング溶剤液で一回洗っておしまいというやり方なのです。

話は少し変わりますが、ご家庭の洗濯機でのお洗濯の際は、洗うのって一回だけでしょうか?

違いますよね。機種によっても違いはあると思いますが、洗いとすすぎで最低3回、多ければ、4回洗っているはずです。なぜならば、そうしなければ綺麗にならないからです。

一浴式の場合、溶剤液を入れ替えませんので、汚れが浮き出た液で最後まで洗うことになります。

もちろん、水と溶剤液の違いはありますが、果たしてこれで綺麗になるのでしょうか・・?

当店の着物クリーニングと他店との大きな違い、分かっていただけたでしょうか?

大切なお着物を任せたいのは、果たしてどちらのお店だと思われましたか?