振袖を着られる機会は、ご成人式を始めとしてお祝い事でのご着用がほとんどですので、目一杯おめかし(死語?)されますから、ネイル(付け爪)などをされるお嬢様も多いことかと思います。
付け爪の接着剤は、瞬間接着剤と同じぐらい手強い
ただ、付け爪の接着剤というものは、常に使う指先の部分に付け爪をしっかりと付けておくためのものなので、付けた爪がそう簡単には外れないように、かなり強力な接着力を持っています。
実際に染み抜きした感じでは、おそらく瞬間接着剤の類と同じような成分ではないかと思われます。
瞬間接着剤の類が落ちにくいことをご存じの方も多いかと思いますが、それと同じような成分の接着剤ですから、一度生地に付いてしまうと、そう簡単には落とせない非常に難易度の高いシミとなってしまいます。
このシミは、お振袖を着ている際にご自分で付け爪を付けようとして、誤って接着剤をこぼしてしまったそうです。
先に申しましたように、付け爪の接着剤は、瞬間接着剤のように強力な接着剤ですので、かなり厄介なシミの染み抜きとなります。
樹脂のシミは、樹脂を溶かさないと染み抜きが出来ない
樹脂のシミはシミの成分である樹脂を溶かさないと落とせないのですが、特に接着剤の類に使われている樹脂は強力なので、その強力な樹脂を溶かすには、強力なシミ抜き溶剤を使う必要があります。
このような樹脂系のシミ、特に接着剤のシミは、ご家庭で落とすのは非常に困難、というかほぼ不可能です。
過去に瞬間接着剤の家庭で出来るシミ抜き方法を電話でしつこく聞いてくる方がおられましたが、仮にその方法を教えたとしても、薬品自体が取り扱いの難しい危険物ですし、取り返しのつかない事故になることは確実かと思います。
ですので、接着剤などのシミは、絶対に無理をせずに腕が確かで信頼の置ける染み抜き店などにご依頼されることを強くお勧めいたします。
時間と手間がかかるかなり大変な染み抜きでしたが、何とか綺麗に落とせました。
【参考価格】画像部分のシミの染み抜き 8,000円程度(税別)
(※注※染み抜きは生地の素材・色合い、シミの濃さなどによって金額が変わってきます。あくまで一例の参考価格としてお考えください。クリーニングその他加工は別途料金がかかります。)