成人式で着ることが主な振袖ですが、その名前が示すことから皆様もご存知のように、振袖は他の着物と比べて袖が非常に長くお仕立てされています。
身長の高い方ならそれほどでもないのですが、あまり身長の高くない方が振袖を着られると、袖の裾をどこかに擦って汚してしまうということはよくあります。
振袖は袖が長いので、気をつけていてもシミを付けやすい
振袖の袖が長い理由には、昔は、独身の女性が振袖の長い袖を振る仕草で、意中の男性への愛情表現や意中でない男性への拒絶を行っていたという説もあるようです。
その説によると、恋愛における振った・振られたという表現は、振袖の袖を振る仕草からきているんだそうです。
本当なら実に面白いですね。
現代は振袖の袖を振って愛情表現はしませんが、成人式などで振袖を着ると、長い袖の扱いはなかなかに大変ではないかと思います。
よくあるのが、振袖を着てどこかに移動する時にタクシーなどに乗り、降りる時に袖の底あたりがどこかに擦れて汚れてしまうトラブル。
今回のお振袖も、タクシーを降りる時にタイヤに擦ってしまい、黒い汚れが付いてしまったとのことです。
シミは、何もせずにプロに任せるのが一番綺麗になる
シミや汚れというのは、付いた状態であれば染み抜きとクリーニングで綺麗に出来る場合がほとんどですので、大切なお着物にシミが付いて慌ててしまう気持ちは本当によく分かるのですが、着物にシミが付いたら、慌てず騒がずそのままにしてお手入れ専門店へ。
これは大切なお着物を守る鉄則ですので、ぜひ頭の片隅に覚えておいていただければ幸いです。
今回のお振袖は汚れが付いて何もされていなかったので、全く問題なく綺麗に汚れを落とすことが出来ました(染み抜き前後が分かりやすいように、部分的に落とした状態です)
【参考価格】画像部分のシミの染み抜き 5,000円程度(税別)
(※注※染み抜きは生地の素材・色合い、シミの濃さなどによって金額が変わってきます。あくまで一例の参考価格としてお考えください。クリーニングその他加工は別途料金がかかります。)