着物でも洋服でも、汗をかいてそのまま汗抜きも水洗いもせずに保管していると、何年か経った後にに変色や脱色を起こすトラブルが起きます(絶対ではないですが、かなりの高確率で起こります)
街のクリーニング店さんでは、汗抜きクリーニングとか、デラックスクリーニングとかの名称で、水洗い出来ない衣類の汗抜きをクリーニングで出来るかのように効果を謳っている場合がありますが、私もクリーニング師の国家資格保有者ですから、クリーニングについての知識はありますが、「汗のシミは、ドライクリーニング(だけ)では(完全に)落とすことは出来ません」
汗は水と洗剤を使った念入りな染み抜きが必要
このことは消費者の方も意外とご存知ないようで、汗抜きクリーニングとかに出しておけば、汗が(完全に)落ちて安心と思っておられるようなんですね。
まぁ、お店側が汗抜きを謳ってるんですから、そう思われるのも当然ですよね。
なぜドライクリーニングで(完全に)汗が落ちないのか?
詳しいことは分からなくても大丈夫ですが、汗抜きは水を使った汗を抜く染み抜きでないと効果が不完全ということは覚えておいてください。
ドライクリーニングでは汗による変色は防げない
ジャケットの脇の部分が、汗によって変色・脱色を起こしております。
このジャケットが汗抜きクリーニングをしたのかどうかは分かりませんが、汗が残っていて、経年劣化でこのような状態にあったのは間違いありません。
このようになった場合は、汗を染み抜きで落とした後に、染料による色修正で元に戻す作業を行います。
見た目にはそこに脱色があったとはわからないレベルに直せました。
【参考価格】画像部分のシミの染み抜きと色修正 10,000円程度(税別)
(※注※染み抜きは生地の素材・色合い、シミの濃さなどによって金額が変わってきます。あくまで一例の参考価格としてお考えください。クリーニングその他加工は別途料金がかかります。)