食べ物を食べている時にそれを着物に落として長期間そのままにしておくと、高い確率で黄ばみのシミに変化します。
付いただけのシミが黄ばみのシミになるまでには、結構な時間がかかるので、もし食べこぼしのシミを着物に付けてしまったら、変色してしまう前に染み抜きするのが肝心です。
食べこぼしのシミは、時間が経つと黄ばみのシミになる
付いただけの段階で染み抜きをしていれば、綺麗サッパリと落とすことが出来たシミも、時間(年数)が経ってしまうと、黄ばみ(黄変)のシミに変化して、黄ばみを抜く漂白処理をしないと落とせないシミになります。
黄ばみのシミの染み抜きがクリーニング店や専門店を謳うお店でも断られてしまうことが多いのは、黄ばみのシミは漂白処理をしなければならないという点が大きいです。
黄ばみのシミを抜くには、色修正の技術が不可欠
漂白処理をすれば、抜けやすい地色の着物は染み抜き箇所が色抜けを起こしますし、漂白処理は強力な染み抜き方法なので、黄ばみのシミを漂白処理でしつこく染み抜きすると、生地を傷めたりあるいは生地に穴があいてしまうような事故が起こることもあります。
その辺りのことから、抜けた地色を直す色修正が出来ないお店に黄ばみのシミの染み抜きを相談すると、古い黄ばみのシミは直らないと診断されてしまうことが多いようです。
何の食べ物かまでは不明ですが、食べこぼしのシミが年数が経ったことにより、黄ばみのシミに変化しています。
このような状態のシミは、付いているシミを出来る限り落としてから、残った黄ばみを漂白処理で染み抜きします。
慎重に漂白処理を行ったので、地色を抜かずに染み抜き出来ました。
【参考価格】画像部分のシミの染み抜き 8,000円程度(税別)
(※注※染み抜きは生地の素材・色合い、シミの濃さなどによって金額が変わってきます。あくまで一例の参考価格としてお考えください。クリーニングその他加工は別途料金がかかります。)