PRADA（プラダ）のジャケットの衿の汚れと脱色

ジャケットの衿というのは、着用時にうなじに当たる部分で、肌に当たるということは、汗や皮脂の汚れなどが結構汚れが付きやすい部分でもあります。

シャツ類も同じように日々汚れが付いているのですが、シャツ類は洗濯したりクリーニング店で水洗いすることがほとんどなので、付いた汚れが落ちる（完全には落ちないので、やはり段々黄ばんだり変色したりします）のですが、ジャケットなどの頻繁に洗うことはせず家庭で水洗い出来ない物の場合、着用時の汚れが繰り返し付いて蓄積されていくので、気が付いた時には汚れでコテコテということも珍しくありません。

PRADAのジャケットの衿に、皮脂汚れや擦れた跡などが付いております。

皮脂汚れというのは、文字が表すように脂の汚れですので、水性ではなく油性のシミの染み抜きを行う必要があります。

ご依頼者が他店（クリーニング店）に出したところ、衿部分を石鹸？と水を使って洗浄して自然乾燥してくれたそうなんですが、先に述べたように皮脂は油性のシミなので、それでは落ちないんですね。

ただ、このような生地（ポリエステル）の場合、油性の染み抜きで色が流れ出すことが非常に多いので、染み抜きにはしっかりとしたテストが必要になります（実際にテストしたところ、色が流れやすい染めの生地でした）

脂を落とす染み抜きは必要なのですが、あまり強い油性のシミ抜き剤を使うと、生地の脱色などが起こる可能性もありますので、脂の汚れを落としつつも、生地の染色に極力影響を与えないシミ抜き剤をチョイスする必要があり、この辺りは常に染み抜きを行っていて知識と経験が豊富な染み抜き専門店でないと出来ないことでもあります。

皮脂などの汚れを落とし、擦れて色が抜けたようになっている部分に色修正を施して、周囲と馴染ませました。

【参考価格】画像部分の染み抜き・色修正 10,000円程度（税別）
（※注※染み抜きは生地の素材・色合い、シミの濃さなどによって金額が変わってきます。あくまで一例の参考価格としてお考えください。クリーニングその他加工は別途料金がかかります。）